「養育費保証会社」は、離婚後の養育費が支払われなくなったときに、代わりに立て替えて支払ってくれる民間のサービスです。このページでは、仕組み・費用・利用の流れを、初めての方にも分かるように整理します。
養育費保証会社とは何をしてくれる会社か
養育費保証会社とは、離婚や別居で養育費を受け取る側(多くはひとり親)と保証契約を結び、支払う側からの入金が止まったときに、決められた上限まで立て替えて支払う民間企業です。家賃保証(賃貸住宅の連帯保証を代行する仕組み)のノウハウを応用したサービスで、2020年前後から大手の家賃保証会社が相次いで参入しました。

基本の関係は上の図のとおりです。受取人は保証会社に保証料を支払い、未払いが起きたら保証会社が養育費を立て替えます。立て替えた分は、保証会社が支払人へ督促して回収します。つまり「取り立てのストレスを、専門会社に肩代わりしてもらう」仕組みです。
ここで大切なのは、保証会社は弁護士ではないという点です。弁護士法の制約(いわゆる非弁行為の論点)があるため、各社は「保証契約に基づく自社債権の回収」という形を取っています。契約形態が3者間(受取人・支払人・保証会社)と2者間(受取人・保証会社のみ)に分かれるのも、この論点への各社の対応の違いが背景にあります。
いくらかかるのか
料金は「初回保証料」と「継続コスト(更新料・月額手数料)」の2階建てが一般的です。相場観は次のとおりです。
| 初回保証料 | 月額養育費の1ヶ月分が相場(例: 月4万円なら4万円) |
|---|---|
| 継続コスト | 年10〜50%、または月額3%前後など会社により大きく異なる |
| 保証上限 | 12ヶ月分が標準。最長は36ヶ月分(Casa) |
| 補助金 | 全国212自治体が初回保証料を補助(上限5万円が典型) |
お住まいの自治体に補助金があれば、初回保証料が実質0円になるケースも珍しくありません。全国212自治体の補助金一覧と実質負担の計算機もあわせてご覧ください。
利用できる人・できない人
どの会社にも共通する大前提が2つあります。ひとつは養育費の取り決め(書面)があること。公正証書や調停調書が基本で、会社・プランによっては離婚協議書でも申込めます。もうひとつは申込み時点で未払いが起きていないこと。すでに発生してしまった未払い分を保証してくれるサービスではありません。

すでに未払いが続いている場合は、保証会社ではなく法的手続き(強制執行など)が本筋になります。2026年4月施行の改正民法では、公正証書がなくても差押えを申し立てられる先取特権が新設されました。詳しくは改正民法まとめをご覧ください。
どの会社を選ぶか
2026年7月時点で新規申込みができるのは4社・5サービスです。保証の長さで選ぶか、継続コストの安さで選ぶか、相手と関わらずに契約できるかなど、重視するポイントで最適解が変わります。