離婚前にやっておく養育費の準備チェックリスト|金額・公正証書・未払いへの備え

離婚前にやっておく養育費の準備チェックリスト

養育費の未払いは、離婚の「後」に起きますが、防げるかどうかは離婚の「前」にほぼ決まります。離婚届を出す前にやっておくべき養育費まわりの準備を、時系列のチェックリストにまとめました。ここで挙げる項目を押さえておけば、後から「取り決めておけばよかった」と後悔するリスクを大きく減らせます。

01 / 金額

STEP1: 金額を算定表ベースで決める

まず、裁判所の養育費算定表で相場を確認し、双方の源泉徴収票(または確定申告書)を突き合わせて金額を決めます。感覚や言い値ではなく算定表から始めることで、交渉が感情論になりにくくなります。月額に加えて、支払日(毎月何日)・振込先・いつまで支払うか(18歳まで/20歳まで/大学卒業までなど)・進学時などの特別費用の分担まで決めるのがポイントです。相場観は相場と算定表の記事で解説しています。

02 / 書面

STEP2: 強制執行認諾文言付きの公正証書にする

口約束やメモ書きの合意は、未払いが起きたときにほぼ無力です。決めた内容は必ず強制執行認諾文言付きの公正証書にしてください。費用は総額2〜5万円程度、完成まで2〜3週間が目安です。相手が公正証書化を渋る場合、その時点で将来の未払いリスクが高いシグナルと考え、家庭裁判所の調停(調停調書も公正証書と同等の効力)へ切り替える判断も必要です。作り方の詳細は公正証書の記事をご覧ください。

2026年4月以降は、公正証書がなくても金額と支払期日を明記した合意書があれば先取特権による差押えが可能になりましたが、優先枠は子1人月8万円までで、書面の証明力でも公正証書が上位互換です。「合意書があるから公正証書は不要」とは考えない方が安全です。

離婚前に取り決め書面を準備するイメージ
03 / 情報

STEP3: 相手の情報を記録しておく

意外に見落とされるのがこれです。未払いが起きたときの差押えには、相手の勤務先・給与振込口座のある銀行・住所の情報が力を発揮します。離婚後は相手の転職や転居を把握しにくくなるため、離婚前の時点で分かる情報(勤務先名と所在地、口座情報、勤務先の健康保険組合名など)を控えておいてください。改正民法で裁判所経由の情報取得は便利になりましたが、手がかりがあるほど手続きは速く進みます。

04 / 備え

STEP4: 未払いへの備えを選ぶ(保証会社はこの段階)

書面ができたら、未払いへの備えを選びます。選択肢は大きく2つ——保証会社で立替の保険をかけるか、未払いが起きたら直ちに法的手続きで回収する体制を整えておくかです。保証会社を使うなら、申込み条件(取り決め書面・未払い未発生)を満たしている離婚前後のこのタイミングがベストです。5サービスの料金・保証上限は比較表で、お住まいの自治体の保証料補助は補助金一覧で確認できます。

05 / 手続き

STEP5: 離婚後すぐの手続きリスト

市区町村窓口 児童扶養手当・児童手当(受給者変更)・ひとり親医療費助成の申請。養育費保証料補助や公正証書費用補助もこのとき確認
勤務先・税 ひとり親控除の適用(年末調整)、社会保険の扶養の整理
学校関係 就学援助の申請、学費関係の口座変更
養育費関連 初回入金日の確認。1日でも遅れたら記録を取り、2ヶ月続いたら保証会社への連絡または法的手続きの検討へ

支援制度の全体像はひとり親支援制度の記事にまとめています。児童扶養手当と養育費の関係(8割所得算入)もそちらで解説しています。

06 / 確認

離婚前チェックリスト(保存版)

金額 算定表で相場確認/月額・支払日・終期・特別費用を決めた
書面 強制執行認諾文言付き公正証書を作成した(または調停調書)
情報 相手の勤務先・口座・住所を記録した
備え 保証会社の比較・補助金の確認、または法的手続きの体制を決めた
申請 児童扶養手当ほか支援制度の申請窓口と必要書類を確認した

取り決めの話し合いが難航している、相手が応じない——そんなときは、ひとりで抱えず早めに専門家を頼ってください。

💬 未払いの養育費、弁護士に無料で相談できます

「弁護士に頼むほどなのか分からない」——その段階で大丈夫です。養育費のことを無料で相談できる法律事務所があります。何度でも無料相談が可能です。

無料相談はこちらから